初恋ヒルズ

康 秋元

全速力で自転車漕いで
一気に登るきつい坂道
好きな誰かの名前を叫べば
どんな恋でも叶うって聞いた
額に落ちる汗を
シャツの袖で拭って
少しずつ
荒くなる
本気の呼吸
初恋ヒルズなんて
いつからか呼ばれてた
ここに集まるみんなが片想い
それぞれの胸の坂を
駆け上がるみたいに
初めての気持ち 風になれ

さらさら揺れる緑の木々が
沿道からの応援みたいさ
君の名前を叫び続けて
背伸びしながら立ち漕ぎしたよ
誰かに見られちゃったら
ちょっと恥ずかしいけど
こんなこと
やるだけで
カップルになる
初恋ヒルズなんて
馬鹿にしていたけれど
居ても立っても
いられなくなったんだ
愛しさの急な角度
見上げてるみたいに
まだ遠い君が眩しいよ

ペダルが重くなった分
君に近づけたかも...
青春は
いつだって
坂道だらけ
初恋ヒルズなんて
いつからか呼ばれてた
ここに集まるみんなが片想い
それぞれの胸の坂を
駆け上がるみたいに
初めての気持ち 風になれ
初恋ヒルズよ 風になれ

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