エデンという名の果実
暢美 戸沢
さっきまで 素肌を燃やした
あなたが 冷たく笑うよ
せつなく見つめられるのは 嫌いと
鏡に向って
つややかなルージュをぬる
エデンという名の果実
誘惑という名のワイン
口にふくんだ ヤツヘの仕打ちか
逃げ場のない いとしさを
からかうのはやめてくれ
恋はつらい夜に熟れてゆくね
いつより はしゃいだその夜
寝顔に 涙が ひと粒
深紅のバラのしずくにも よく似た
あなたの憂いを
ひきうけたい思った
エデンという名の果実
寂しさという名の宝石
僕はあなたを 放しはしないさ
気高さには情熱で
ため息には沈黙で
いつか愛の深さ 伝えたいよ
そのあやしい魅力に
男をためされて
禁じられた夢の扉を開けた
エデンという名の果実
誘惑という名のワイン
口にふくんだ ヤツヘの仕打ちか
自分以外 愛せない
もどかしさをぶつけてよ
マジな男心 笑うのかい
エデンという名の果実
寂しさという名の宝石
僕はあなたを 放しはしないさ
気高さには情熱で
ため息には沈黙で
いつか愛の深さ 伝えたいよ