落葉が雪に
明 布施
人恋しさのあまり
書き始めた日記に
もうひとりの僕との
出逢いがあった
淋しさになれた今
木の葉ずくも去って
押し花残るページに 思い出を語る
落葉が雪に
そしてうららの
小川の水に流れるように
どうして僕は
ここにいるのだろう
たて笛ならし帰る 子供達の影に
あわい夢をたどって 月がまた昇る
忘れていた愛の 灯をつけても
ただけだるい言葉で
ページがつづくだけ
落葉が雪に
そしてうららの
小川の水に流れるように
どうして僕は
ここにいるのだろう