巣立ち
konno jun'ichi
咲き乱れし夜の街に真昼間の眼
届くはずもない心情障害よ
輝けしき時の罠に足をとられ
この絶望を夢に描く
足早に人々は今どこへ帰る
ただ日々の続きなのだろうか
座り込む影に呼ばれ
失くした声
枯れた瞼に溢れ出した
泣き濡れていたのさ
この世の終わりでさ
虚しく笑う風
さらば 心は歪んだ
咲き乱れし夜の街に真昼間の眼
届くはずもない心情障害よ
招かれざる援護射撃に 足を撃たれ
悲しくも希望を託した
立ち止まるあの人は戻るだろうか
いまさらだと前向くだろうか
空を見た 鳥に呼ばれ
この心は 眩しさの色にこぼれゆく
泣き濡れていたのさ
この世の終わりでさ
静かに目を閉じたならば
心はうたった
咲き乱れし夜の街に真昼間の眼
届くはずもない心情 論外だ
泣き濡れていたのさ
この世の終わりでさ
風待つこともない
さらば 心は巣立った