夏の彼方に
みき 吉川
蜩が鳴けば はしゃぎすぎた時も
あと少しだけ 静かに夜は更けゆく
森のにおいや 海の青さに
みんな会いにゆくけれど
アルバムの中に笑顔を残して
何故か せつなくなるの
夏を越えて 海を越えて
みんな それぞれの思いを胸にして
帰ってゆくよ
灼けた素肌はやがて
透きとおってゆくけれど
麦わらはもう少し
部屋に飾っておこう
緑に輝く夜光虫たちが
寄せては返す 波に踊る
つかもうとすれば
はかなく 消えてく
ずっと 遠く 遠くに
夏を越えて 海を越えて
みんな それぞれの思いを胸にして
帰ってゆくよ
夏を越えて 海を越えて
みんな それぞれの思いを胸にして
帰ってゆくよ