ディレッタントの秘かな愉しみ
Takarano Arika
天井の屋根裏に
小さな穴があるの
夜ごと軋む跫音
その眼が覗くとき
わたしの部屋は陳列台
身体のパーツが
バラバラに微睡む
そう 触れてみて
視線だけで
誰の愛より
甘く肌を焦がす熱病
埃まみれの髪を
撫でてあげたいけど
けしてあなたはここに
やっては来られない
赤い蜥蜴が滑った背に
暗いときめきを乗せて
壁を昇る
さあ 降りてきて
魂だけ
夢の奥へと
もっと深く
私を知って
欲しいものは(欲しいものは)
その眼にある(その眼にある)
碧くて遠い
水の底のような哀しみ
さあ 降りてきて(さあ 降りてきて)
魂だけ(魂だけ)
夢の果てまで
一緒に墜ちて
いきましょう