三日月姫
黒うさ
三日月の君よ 隠れたままで
いつか恋焦がれた
愛しさよ君よ うつろうつろに
淡い夢をみさせて
もうこれ以上 何も言わないで
白く香る花の様に......
嗚呼、優しく
ねぇ例えれば 触れた雪化粧
涙はらり落ちた後で 全てを捧げた
三日月の君よ 隠しておくれ
誰にも見えぬように
この空がいつか堕ちてしまえば
その心を抱けるの?
そうひた向きな ままでいて欲しい
過ぎた日々が今も僕を......
嗚呼、切なく
ねぇ例えれば 夜の蜃気楼
掴みかけた袖の先を
どこかで無くした
三日月の君よ 隠しておくれ
誰にも見えぬように
五月雨の恋よ うつろうつろに
淡い夢を届けて
氷雨過ぎて幾夜待ち続けた
竜胆色と孤月 その手に口付けを
三日月の君よ 隠れたままで
いつか恋焦がれた
愛しさよ君よ うつろうつろに
淡い夢でも
三日月の君よ 隠しておくれ
誰にも見えぬように
この空がいつか堕ちてしまえば
その心を抱けるの?