24時間プラスの夜明け前
高橋久美子
かさぶたを剥がすような
一日の終わりは
夕日が目に染みるよ
カラスはアホーと鳴きました
かさぶたを剥がすような
一日の終わりは
理想が目に染みるよ
私もアホーと泣きました
ねえ 愛の理由など考えていたら
すぐ おばあさんになってしまう
ねえ 涙の理由は ふやけちゃったわ
結局 答えはないと思うの
ググググンナイ
生きていくのでしょう
春は 花ふりはらってさ
それでも 生きていくのでしょう
夏は 誰かの汗の上に立ち
それでも それでも
私は 生きていく
24時間プラスの夜が明け
あくび一つ
すまし顔 カラスはゴミ箱に朝食を
かさぶたから出る血を止めて
口に希望一つ
勝負顔 私はゴミ箱に昨日を投げる
ねえ 愛に意味など求めていたら
すぐ 逃げ出したくなってしまう
もう 涙の意味ならわかってるわ
命の答えは この手の中
ググググンナイ
生きていくのでしょう
秋は 心うろうろさせてさ
明日も 生きていくのでしょう
冬は 温もりに甘えて
へこんでも 負けても
君は 生きていけよ
それでも それでも
私よ 生きていけ