Oar
Mitsuru Matsuoka, Kazutaka Toyoda
一つの灯りも見えない嵐に
真っ赤に光ったオールを見つけた
流れてく 人々の中
彼の声は擦り切れたままで
波に逆らう小舟が揺れた
そして次のページは破れてる
一つの灯りも見えない嵐に
真っ赤に光ったオールを見つけた
そして青より青い月の下で
白い心の女を舟に乗せた
彼女に姉妹はいない
"いたかもしれない"
そう つぶやいた
彼女には友達もいない
"真っ白な私がそこにはなくて"
冷たい夜は毛布をかぶって
朝が来るまで声を殺してた
街を囲むあの壁の上で
翼の折れた風を見つけた
道を行けば荷物が増えて
曇った窓には何も見えなくて
持てるものと落としてしまうもの
どれほどの重さが違うだろう
雨が止めば陽が照りつける
風が吹きつけ雪を降らす
疲れ果てた夕日が沈み
そしてあの青い月が昇る
一つの灯りも見えない嵐に
真っ赤に光ったオールを見つけ
Weight of the oar
全てはあの壁の向こうへ
Weight of the oar
失くしたオールを捜して
Weight of the oar 青い青い月の下
Weight of the oar
あの壁の向こう側へ