空気と星
祐穂 岩里
どうしてなのこの広がりのなか
美しいものほど壊れやすいなら
救いだしてあなたが魂に
変わってしまうならば
いっしょに連れていって
どうなるかわからなくて
泣きながら声をあげる
お願い独りぼっちにさせないで
いのちはあっけなくて
ほんとうにいなくなって
もういちど抱いてほしい
あなただけが天使だったのに
風が吹いて私は羽のように
かなしみをまとって
飛ばされてゆくの
空気と星儚いものだけが
あつまるきよらかな
だれも知らない国へ
言葉にならない世界青くて透明な光
すべては輝きみたいにもろくて
ほんとうにたいせつなものは
だれにも気づかれなくて
手に取れば小さくて
失われてそして消えてゆく
どうしてなのこの広がりのなか
美しいものほど壊れやすいなら
救いだしてあなたが魂に
変わってしまうならば
いっしょに連れていって
私は羽のようにかなしみをまとって
飛ばされてゆくの
空気と星儚いものだけが
あつまるきよらかな
だれも知らない国へ