Tシャツ
真綾 坂本
いつ乾いたのかTシャツが
窓の端で良い色になってた
この平凡な頭でそれとなく
君のためのことばを探した
できれば見つけたそのことばは
やっぱりそれとなく添えておいて
君の手のひらにそっと乗せたい
削れていく声にどうか気づいて
降りそそぐ真昼の光は僕を見抜いて
高くなった熱をまた
上げようとしてる伝えたい
君へのあかぬけない思いだけど
背中から追い越した風に歩き出す
あきれてるよ自分のことだけど
まるで精一杯なんだこれでも
なぜ臆病で細い体を
必死に守りたがっているの
自慢にならない切れ端で
洗濯したばかりの匂いで
催促してくる強い鼓動で
僕は僕は君を思う
錆びついた僕を
もう一度壊してくれた
自由なんだ激しさをおそれないよ
伝えたい君への
あかぬけない思いだけど
背中から追い越した風に歩き出す
伝えたい君への
あかぬけない思いだけど
背中から追い越した風に歩き出す