飛花

Keina Suda

花は散ってしまった
残るのは僕らを包む陽だまり
穴の空いた心だ
弱い風の中 あなたの瞳は
木陰に隠れて 見失っていた

夏の気配が近づくたび
春が遠のいている

ねえ まだ何一つも返せてはいないのに
あなたの背を目で追うことだけ
どこかで食い違った誓いの言葉も
花の香りと共に散りゆくだけ

雨は遠い過去 幸福愛憎
胸に暮らしてる 馬鹿みたいな心だ
深い夜の底 這いよる甘えに
溺れてしまいそう それもいいかって

あなたの声に触れる度に
僕は恥ずかしくなる

ねえ ただその雫に見惚れてしまうのは
誰よりあなたが恐ろしいから
どこかで分かち合えた互いの痛みは
花の枯れる様にひどく似ていた

色めいていく景色は 二度とは戻らない
全ては等しく木陰へと
限りのある世界じゃ 上手く笑えない
全てを抱えて生きていくだけ

ねえ ほら何か一つ言葉を探すなら
どんな響きに辿り着くでしょう
どこかで傷がついた静かな気配に
今は全て委ねていたいから

ねえ まだ何一つも返せてはいないのに
あなたの背を目で追うことだけ
どこかで食い違った誓いの言葉も
花の香りと共に散りゆくだけ

Trivia about the song 飛花 by 須田景凪

When was the song “飛花” released by 須田景凪?
The song 飛花 was released in 2021, on the album “Billow”.
Who composed the song “飛花” by 須田景凪?
The song “飛花” by 須田景凪 was composed by Keina Suda.

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