ストーブ
Gen Hoshino
そろそろ ストーブをつける頃
小窓のあなたも 煙になる
泣くだけ 従姉妹は手伝わぬ
別れの言葉は 喉の中
瞳閉じたままの 額に口づけ
通夜で寝てた馬鹿も 声を上げるよ
止まった体は どこ行くの
眩しい 青空 煙は行く
そろそろストーブが 消えた頃
お酒を飲み飲み 鈍らせて
長く続く日々の 景色が変わるよ
見えぬ明日 足がすくみ うつむけば
見覚えある気配が 手を引くよ
固く閉じた扉 開いておはよう
残る君のかけら そっと拾うよ
あとひと月半は デートもしまくり
胸に残る声が 浮かび うつむけば
変な顔の面影 笑わすよ
細く伸びる煙 両手を合わせて
君のいれものに
またね さようなら