望郷しぶき
麻貴子 菅
波をかぶって 朝陽を浴びて
育った身体は 軟(やわ)じゃない
俺が選んだ 茨の道に
きっと咲かせる 夢ひとつ
待って待っていてくれ 望郷しぶき
寄るな騒ぐな 未練の怒涛(なみ)よ
寄せれば決心(こころ)が 後戻り
両親(おや)にもらった
でっかい恩を
返すその日が 来る日まで
握る握るこぶしに 男の涙
石につまずき 転んだ時も
石ころ支えに 立ち上がる
天空(てん)に向かって
笑顔を投げりゃ
やがて花咲く 春が来る
待って待っていてくれ 望郷しぶき