不理解
Rin
痛いと嘆く子供がうかべる涙
辛いと嘆く女が浮かべる笑みに
幾分の違いがあるというのだろう
理解できない感情の渦巻きは
直ぐに忘れるというのに
真っ黒な瞳で愛を語る方が怖いよ
夜が泣いているような雨の中に
冷たくなった生き物の真芯がひとつ
言葉は言葉でしかなく理解に及ばない
かけた何かがカタンと音を立てた
痛むはずのものもなくて、人間のような
感情の起伏は絵画のように
怖いと叫んで浮かべる嫌悪
寂しいとつぶやく人間の真芯で
いずれ終わるのにもうくだらないや
記憶の混濁した抜け殻の方が愉快だった
馬車馬になることを喜ぶお前たちの宗教じみた洗脳の方が恐ろしい
街灯が降り注ぐまちの中で
馬鹿らしい感情にふけって浪費する人生の中で
どれだけの蛇足を抱えるのだろう
君が泣いてるような胸の中に
触れたくなった生き物の真芯がひとつ
心が突きつけてきたものが怖くて
かけた言葉が肩に重く乗ってた
痛むはずのものもなくて、人間のように笑った人形は
絵画のように